SSD短命対策

SSDはハードディスクより高価で容量が少ないのが欠点ではありますが、現在、市場に出回っているのは18TBまでといわれています。将来、32TBまでいけるのではないかという予想です。

そのSSDはハードディスクよりいつか早く寿命が来ます。昔ではSSDに対して何の対策をしておらず、すぐに壊れるという事態になりましたが、現在のSSDは強化されており、Windowsの方でもSSDであるかどうかを判別できるようなりました。そのSSDに対して読み書きを抑えるようになりました。

では、SSD短命対策としては正しい知識か、間違っている知識かを見ていきます。これはあくまでも「現時点」であることに理解してください。

ページファイルの無効化。(非推奨)

SSDにとってはページファイルを不要とされるものでしょう。しかし、メモリ不足になると作業データを失うことは理解していますか。メモリ不足になるとあなたは「あれ?しまった!データを保存していなかった!どうしよ・・・メモリ不足になると思わなかった!」となるでしょう。ページファイルがあればそのページファイルに書き込まれ、メモリ不足によるフリーズを回避してくれます。(コミット済みが実メモリ+仮想メモリ以上の使用量になると100%フリーズします。)メモリ不足になりがちな場合は物理メモリを増設してください。

デフラグは不要(SSDに対してはTRIMモードになるので必須。)

SSDにとってはかなりの負荷をかけるのはデフラグです。断片化したファイルを統合して読み書き速度を高速化させる効果があり、HDDにとっては効果的だろう。しかし、SSDは断片化しても読み書き速度は変化しない。かなりひどい断片化になってくるとわずかながらも体感に差ができるだろう。

しかし、このWindows標準のデフラグではSSDだと「TRIMモード」になる。TRIMとは何か?

空きブロックにデータが書き込んだ後に消去してもこのブロックはファイルが存在している状態となってしまう。このブロックに書き込むことができないため、いったんこのブロックとその前後のブロックをメモリバッファーにコピーしてファイルが存在するブロックを消去して元に戻してからファイルを書き込まれる仕組み。HDDだと消去されたファイルが存在していてもそのまま上書きしてしまう。SSDとはけた違いだ…。

しかし、これがSSDの負担を増加させる要因となっていることもあります。それを少しでも緩和するべく、TRIMが導入されています。このTRIMを開始すると空きブロックにファイルが存在している場合はメモリバッファーにすべてコピーしてから消去して元に戻されます。

ちなみに、このSSDは特定のセルに集中すると不良セクタになりやすい可能性がある。それを防ぐためにわざと断片化させることもある。

プリフェッチの無効化(パフォーマンスが低下するので非推奨)

スーパーフェッチ、プリフェッチはパフォーマンス向上や先読み機能によってユーザーの待ち時間を短縮させることはできます。

しかし、既定のままだとパフォーマンスは低下するだろうと思っていたのですが、あまり変わりません。アプリケーションが巨大、読み込みに必要なファイルの数が多い、巨大であればプリフェッチが活躍するわけですが、無効化するとSSDへの負担が増加します。

自己責任となりますが、レジストリエディターでアプリケーションのみにすることもできます。

HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management\PrefetchParameters

EnablePrefetcherを1に変更します。

Superfetchサービスを停止します。(無効化しないでください。)

C:\Windows\Prefetchフォルダーの中身を消去します。この時に「Superfetch」サービスが停止していない場合はWindowsが破壊される恐れがあります。

コンピューターを再起動します。

稼働時間の短縮による効果。(実際では長くても短くても寿命はいつ来るか不明)

稼働時間を短縮することでSSDへの負荷は減少する効果はありますが、寿命はいつ来るのかは全く未知数だといえます。稼働時間が長くても5年もつことができたり、稼働時間が短くてもすぐに壊れる時もあります。稼働時間を短いほうがいいとは言えません。気にするようであれば高くなりますが、SLCタイプを購入してください。TLCより3~6倍も高価になりますが。